益田勝実の仕事〈2〉火山列島の思想・歌語りの世界・夢の浮橋再説 ほか (ちくま学芸文庫)

益田勝実の仕事〈2〉火山列島の思想・歌語りの世界・夢の浮橋再説 ほか (ちくま学芸文庫)

, 益田 勝実

によって 益田 勝実
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内容(「BOOK」データベースより) 日本人の心の原像とは何か?われわれの祖先たちはいかなる意識をもってこの火山列島に生き、またそれはどのようにわれわれの心に刻みこまれているのか?原始の日本人の呪術的想像力と古代的社会機構によるその変容のプロセスに、徹底した実証と渾身の学問的想像力で迫る記念碑的作品『火山列島の思想』(1968年)、および物語論考「歌語りの世界」「フィクションの出現」「夢の浮橋再説」などから編む「益田勝実の仕事」の全貌。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 益田/勝実 1923年、山口県に生まれる。東京大学文学部国文科卒業。法政大学文学部教授を長く務め、89年定年退職。国文学のみならず歴史学・民俗学などの方法を駆使して、日本人の精神的古層を明らかにした。また、高等学校用国語科教科書の編集にも携わり、国語教育への多くの提言を行った。実証と想像力のせめぎあうその緊張した文章は、多くの読者を魅了している 鈴木/日出男 1938年生まれ。成蹊大学文学部教授、東京大学名誉教授 天野/紀代子 1940年生まれ。法政大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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詩人の荒川洋治さんが本書収載の「心の極北」を推薦しておられたので、一読してみた。平安時代初期に生きた醍醐天皇の第39子の名前の無い皇子。この皇子がなんと一生涯成人の儀式を拒んで、老年にいたるまで童子のすがたのままで過ごし、「嵯峨の隠君」と呼ばれたという。このことをある系図から発見した著者は、世間との関わりの一切を絶って一生をおくった皇子の「心の極北」を見つめ、歴史の闇に埋もれた悲しみをすくいあげようとする。読み進めていくと、ちょっと、おや、というところがないでもない。「嵯峨の隠君」のことが記されているのは『本朝皇胤紹運録』という書物に限られるらしい。この書物は、15世紀に成立したもので、皇子が生きていた10世紀とは500年の隔たりがある。もし歴史学なら、こういう記述のみを取り上げて研究の対象とはしないであろう。ただ、思うに、本書の価値は史料から珍しい記述を見つけてきたり、典籍の考証をつみかさねたりするところにあるのではない。著者のように深い知識をもった人は多くいるし、古典の行間から古代人の心のひだを読み取ろうとする人もいなくはないだろう。だがそれを併せ持った人を私は他に知らない。本編以外では、ヤマトタケルと父景行天皇との関係を描いた「王と子」がおもしろかった。原初の日本人の情感のみずみずしさと奈良朝廷のテクノクラートの無味乾燥さの対比が、「古事記」と「日本書紀」に--むしろ露骨に--見られると指摘して、いちいち例を挙げていくのだが、なるほどと思うことが多く新鮮だった。

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