ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか
本, レイチェル・ギーザ
によって レイチェル・ギーザ
4.1 5つ星のうち 6 人の読者
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内容紹介 ■書評掲載■ ・共同通信 (2019.4.7) | 親として、大人として、男の子に語りかけるべきことは、少なくとも「男の子だから女の子に優しくしなさい」ではないのだ | 紫原明子氏 ・日本経済新聞 (2019.4.27) | フェミニズムはこうした「男性性」のもたらす負の側面を明らかにしてきたものの、その裏で見過ごされがちだったのが、男の子がもっか陥っている苦境への対応策だと著者は指摘する ・エッセ (2019年7月号) | 男の子と女の子では脳からして違う? 男の子は生まれつき不器用で乱暴で口下手? ゲームは男の子に有害? 男の子がポルノを好むのは自然の欲求? 読み進めるうちに、実は自分の中に確かにある差別意識に気付かされます | 柚木麻子氏 女らしさがつくられたものなら、男らしさは生まれつき? 男性、女性、すべての人のために。 フェミニズムが台頭する今だからこそ、「男らしさ」の意味も再考するとき。 自身も男の子の親である著者のギーザは、教育者や心理学者などの専門家、子どもを持つ親、そして男の子たち自身へのインタビューを含む広範なリサーチをもとに、マスキュリニティと男の子たちをとりまく問題を詳細に検討。 ジャーナリスト且つ等身大の母親が、現代のリアルな「男の子」に切り込む、明晰で爽快なノンフィクション。 〈目次〉 はじめに――今、男の子の育て方に何が起こっているのか? 1章 男の子らしさという名の牢獄――つくられるマスキュリニティ 2章 本当に「生まれつき」?――ジェンダーと性別の科学を考える 3章 男の子と友情――親密性の希求とホモフォビアの壁 4章 ボーイ・クライシス――学校教育から本当に取り残されているのは誰? 5章 「男」になれ――スポーツはいかにして男の子をつくりあげるのか 6章 ゲームボーイズ――男の子とポピュラーカルチャー 7章 男らしさの仮面を脱いで――男の子とセックスについて話すには 8章 終わりに――ボーイ・ボックスの外へ 「『男らしさ』圧力にマケズ、男の子いかに育てるべきか」。子どもに関わる大人は必読です。 ――堀越英美氏 (『女の子は本当にピンクが好きなのか』『不道徳お母さん講座』著者) 「女の子は生来的に数学が苦手だとか、月経周期のせいで優れたリーダーにはなれないという意見に対しては、批判と、豊富な証拠に根差した反論が向けられる。 しかし男の子と男性に関しては、私たちはいまだに、彼らの問題点も短所も、そして長所も、生物学的な結果なのだという考えにしがみついている。女らしさはつくられたものだが、男らしさは生まれつき、というわけだ」(本文より) 内容(「BOOK」データベースより) ジェンダー間の平等化を進めると、誰もがもっと自由になれる!男子限定の性教育授業や少年スポーツリーグへの取材。トランスジェンダーの子どもをもつ親たちとの対話。ビデオゲームをしながら息子と語る男らしさの幻想について。ジャーナリスト且つ等身大の母親が、現代のリアルな「男の子」に切り込む、明晰で爽快なノンフィクション。 商品の説明をすべて表示する
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以下は、ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのかに関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
ジェンダー・ステレオタイプに取り囲まれた「男の子」をどうやって育てればいいのか悩むフェミニストのための一冊。フェミニストでレズビアンのカップルである著者が抱えてきた悩み、懸念には多くの点で共感した。本書の特徴として、一つには人種・民族、階級、スポーツなどとのマスキュリニティの絡み合いが描かれることだ。マスキュリニティにどのようにして男の子たちが囚われるのか、その具体的なあり方を知ることができる。しかし、本書の最大の特徴は、トキシック・マスキュリニティを解体する様々な実践が示されることだろう。性教育も含めて、いわゆるマンボックスに当てはまる男らしさから男の子は離れたっていいという教育実践はとても参考になる。気になる点をあげるとすれば、二章における子どものトランス選択の早さだ。筆者は10代前半、もしくはそれ以前からトランスを表明する子どもを肯定的に捉えているが、そこに一つ疑問が残る。著者が示すように、子ども向けの商品は強烈にジェンダー区分されており、身体的性とは異なる方のジェンダーをあてがわれたものを好もうものなら、大きなコンフリクトを起こす。はたして、そこで生まれる身体違和は、あとの箇所で示されるようなマンボックスの解体などの実践があれば起こった類のものなのだろうか。性転換手術が身体に大きな負担をかけ、不可逆的なものであるがゆえに、その選択は、大人たちが「性別に関係なくブルーやピンクを好きになってもいいし、好きな髪形、格好を選んでもいい」ということを十分伝えた上で、理想としてはそうした考えが浸透した環境を用意した上でなされるべきではなかろうか。こうした疑問は残るものの、その疑問に応えるような実践も数多く載っているので、ぜひ一読をおすすめしたい。五章末でデイビスが語るような、革命的な変化を起こすために。
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