翻訳のおきて
本, 河野 一郎
によって 河野 一郎
4.3 5つ星のうち 10 人の読者
ファイルサイズ : 25.27 MB
商品説明 本書は、文芸翻訳志望者用の実践的な学習書である。序章が、「Have a Go at These―― さっそくプロテストに挑戦」と題された抜き打ち形式のテスト。そのあとに、第1から第10まで、具体的な「おきて」の解説が並び、中ほどの「第7のおきて」の項では、「日本語運用能力」に関するチェックテストがある。 「辞書は逆さに読め」から「中年、本能、虎狩りが危険―― 名詞の処理」に至るまで、格言めいたタイトルがついた10の「おきて」を終えると、最終講は「最後のおきてそれではどうする」と題された総論。さらに「翻訳のBack Stage Tour(舞台裏見学)」という、小品訳出のゼミナールがついている。自習を前提に、構成は懇切丁寧。解説は初学者を意識して親しみやすい用語を使って書かれており、文体も柔らかく気取らないものだが、採用された英文例には実戦的で難しいものが多く含まれている。 カポーティなどの翻訳で高名な著者には、『翻訳上達法』(講談社現代新書)という、そのものズバリのタイトルを持つ、1983年に刊行されたコンパクトな名入門書がある。本書は、『翻訳上達法』で著者が築き上げたノウハウや、初学者向けの翻訳のコツを、ほぼ20年後の世に合わせて書き直した新版といえるだろう。しかも著者は、この間に多くの翻訳教育現場を経験している。翻訳という作業に向くかどうか試してみたい人に、もってこいの本だ。(玉川達哉) 内容(「BOOK」データベースより) エミリー・ブロンテやトルーマン・カポーティら、英米文学巨匠の名作を数多く手がけてきた翻訳の達人が「最高の訳とは」をずばり言いきる、決定版翻訳レシピ。障壁をくずす10の決め技。 内容(「MARC」データベースより) エミリー・ブロンテやトルーマン・カポーティら英米文学巨匠の名作を数多く手がけてきた翻訳の達人が「最高の訳とは」をずばり言い切る。さらに、異文化理解を通じ、日本語・日本文化を見直す。
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以下は、翻訳のおきてに関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
豊富な経験にもとづく良書だと思いますが、一点誤用と思われる箇所があります。第5のおきてのタイトルが「流れに棹さすな」となっています。「流れに棹さす」は川下りの際に竿を川底に突いて船を流れに乗せて進めるということで、「時流に乗る」という意味が本来です。「物の勢いに抗う」と意味で使うのは誤用ですが、次ページに「原文の流れに逆らうな」とあるところを見ると著者はその意味で使っているようです。現在でも誤用する人が多く、いつかは辞書に載る日も来るかもしれませんが、本書の性格からすると誤用であると思います。もしかしたら意図的な誤用で本書のどこかで分かるかと思いましたが、私には発見できませんでした。
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