理想の図書館
本, ベルナール・ピヴォー
「鈴木書店」となっていますけれど、それは間違いで、この書籍の正しい出版社は「パピルス」です。本書はまず、書物の世界を49のカテゴリーに分類し、さらに各カテゴリーごとに49冊の書籍を厳選したうえで(50冊目は読者が選ぶためにあえて49にしてある)、その全てに短い、しかし的確な解説文を付けて紹介しています。さらに、選択理由や各カテゴリーの説明などもあります。いずれも本に詳しい編者達が真剣に選んだ、古典やロングセラー中心の名著ばかりで、かなり手堅い選択となっています。短く言うなら「名著紹介小辞典」とでもいいましょうか。ただ、あくまでも西洋人(フランス人中心)が選んだ為、ヨーロッパ中心主義に陥っており、いくつかのカテゴリーに関しては、まったく使い物ならないという欠点があります。「アジア文学」「漫画」のカテゴリーなどは、その余りの貧弱さに失笑してしまったことを、ここに明記しておきます。(逆に言えば、ヨーロッパ<特にフランス>関係は強いということ)そのような理由で評価の星は3つ。装丁や紙の質、翻訳などは、とても素晴らしく、それらは、星5。
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