駐在保健婦の時代 1942-1997
本, 木村 哲也
によって 木村 哲也
4.3 5つ星のうち 3 人の読者
ファイルサイズ : 29.92 MB
内容紹介 新しい「公衆衛生」の時代に必読のオーラル・ヒストリー。 「地域に根ざした保健実践」の象徴として知られる駐在保健婦制度。本書は、高知県駐在保健婦を祖母にもつ若き歴史・民俗学者が成し遂げた圧倒的なオーラル・ヒストリーである。保健婦というユニークな存在に注目することによって「権力vs.民衆」という旧来の歴史図式に風穴を開けるとともに、専門誌や手記などの見過ごされがちな文書資料と、共感あふれる聞き書きによって、「地域をまるごと支えた人たち」の姿を今に蘇らせる。 出版社からのコメント 保健婦(現在は「保健師」)って知ってますか? いま、3.11後にふたたび注目を集める公衆衛生の担い手たちこそ、このひとたちなのです。誰も語ってこなかったもうひとつの戦後史がここにあります。 内容(「BOOK」データベースより) 地域をまるごと支えた人たちの姿が蘇る。若き歴史・民俗学者による圧倒的なオーラルヒストリー。 著者について 木村哲也(きむら・てつや) 1971年高知県生まれ。祖母が高知県駐在保健婦経験者。本書はその聞き書きの成果でもある。神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了。博士(歴史民俗資料学)。主著に『「忘れられた日本人」の舞台を旅する――宮本常一の軌跡』(河出書房新社)『癩者の憲章――大江満雄ハンセン病論集』(大月書店)がある。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 木村/哲也 1971年高知県生まれ。祖母が高知県駐在保健婦経験者。神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ファイル名 : 駐在保健婦の時代-1942-1997.pdf
駐在保健婦の時代 1942-1997を読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
駐在保健婦という制度が日本の一部にあった。警察の駐在所を模倣し、1942年、健康な国民で総力戦に耐えられるよう、国の制度となった。戦中は、また医師の不足の代用にも使われた。国・厚生省所管ではあったが、全国で採用されたわけではない。戦中の貧しい時代、因習また衛生思想の不足する地方で、当を得た配置であったと思われるが、財政や戦後体制の中、駐在制度は失われた。本書ではその駐在保健婦からの聞き取りがすばらしいが、民俗学的視点も必要に思えた。彼女たちの働きは、「草」のように国民のために働いた。このような働きは日本女性の特技といったらよいのか。黙々と困難な仕事を達成した感想がよい。開発途上の国々に輸出できるのではないか。彼女たちは、戦後も結核や母子衛星、受胎調節、ハンセン病いろいろな公衆衛生の浸透に携わった。日本の底力を知りたい人、発展途上国の人たちにも読んでもらいたい。
0コメント