大震災に学ぶ社会科学 第3巻 福島原発事故と複合リスク・ガバナンス
本, 城山 英明
によって 城山 英明
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内容紹介 日本学術振興会の研究プロジェクト「東日本大震災学術調査」の成果を書籍化。第4弾となる本書は、第1部において総合工学の代表格である原子力発電技術の利用にあたっての社会的な安全確保活動を、リスク・ガバナンスという枠組みで捉え、福島原発事故の以前、事故時、以後の姿を、事例分析等を通して考察する。第2部では、福島原発事故の食品安全問題への波及や、東日本大震災という緊急事態における医療・介護、交通システムおよび金融システムの対応について、各分野の事例を分析したうえで、相互関係性及びそのような相互関係を管理する複合リスク・ガバナンスの課題について考察する。 内容(「BOOK」データベースより) 技術と社会の境界に存在する複合リスク!分野間コミュニケーションの重要性が明らかに。 商品の説明をすべて表示する
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本書は、日本学術振興会資金によって実施された「東日本大震災学術調査」の結果をまとめた全8巻の「社会科学研究」のうちの第3巻であり、信頼性の高い学術書です。章構成は、以下のとおりであり、全体的に、公正に、配分されており、3.11後に刊行された本の中では、絶対的な評価においても、高いと位置づけられます。第1章 はじめに:リスク・ガバナンスの課題第2章 原子力発電技術の導入・普及第3章 事故前の原子力安全規制第4章 事故前の立地地域における関係構築とコミュニケーション第5章 危機時のガバナンス第6章 事故後の原子力発電技術ガバナンス第7章 原子力発電技術ガバナンスの課題第8章 食品中の放射性物質をめぐる問題の経緯とそのガバナンス第9章 震災への医療の対応と中長期的課題第10章 交通システムの復旧・復興第11章 金融面での東日本大震災への対応第12章 おわりに:複合リスク・ガバナンスと危機管理・システム移行・官民関係3.11前から、複合災害とか複合リスクという言葉や考え方は、存在していましたが、それが誰の目にも明らかになったのは、3.11後でした。地震・津波・停電・原発苛酷事故という複合災害の中では、経験がなかっただけに、なす術もなく、試行錯誤の連続であり、大部分の国民は、国や自治体や専門家の判断の曖昧さや遅さに、苛立ちを覚えたに違いありません。人類は、歴史的に、失敗から学び、よりましな社会や制度を設けましたが、3.11から学んだことは、世界に例がないほど、貴重な財産となりました。本書の特徴は、複合震災を広範囲の分野から学術的に、客観的に、公正に、公平に、扱った信頼すべき内容であることです。
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